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実感、やっぱり読書はスゴかった! 「賢い子どもの6つの習慣」について伸学会・菊池代表に聞きました(2)

前回記事の続きです。

前回は、ご自身も中学受験経験者で開成中学校・高等学校ご出身、そして現在は中学受験専門塾「伸学会」を主宰する、菊池さんが考える「賢い子どもの6つの習慣」について、1つ目と2つ目をご紹介しました。

今回は、「賢い子どもの6つの習慣」の3つ目から見て行きますよ。

Writer Profile
中学生の息子を育てているリケジョママ(理系女子)のLISAです。小学校受験、中学校受験を経験し、子どもの家庭教育の大切さを実感。私の経験が、園児・小学生の子育て中のママの参考になったらうれしいです。

習慣3.10分でいいから「家庭学習」の習慣を

「賢い子どもの6つの習慣」の中でも菊池代表が「超大事」とおっしゃるのが、勉強習慣です。

「高学年になると勉強が大変だろうから、低学年のうちはのんびりさせよう」という声は、筆者の周りでも聞かれます。でも菊池代表いわく、これは「かえってかわいそう」なのだとか。

確かに、今まで遊びしかしていなかった子どもに、ある日突然、今日からこの時間に勉強をしなさい、となると、子どもは戸惑いますし、反発も予想されますね。

菊池代表の視点としては、

「勉強の習慣を身につけておく、当たり前のものだと子どもが思っている、そういう子と、4年生、5年生になって頑張って勉強する子だと、勉強量が変わってくる。習慣を身につけるには時間がかかるので、低学年のうちから徹底して習慣化を意識してください」

とはいえ菊池代表も、一切遊ばせずに勉強漬けにすべき、と言っているわけではありません。

遊びには脳を賢く育てる良い効果があるので、未就学は低学年のうちはもちろん、高学年になっても遊び時間も作っていいと思います」

ということです。

要は、学校から帰って寝るまでの時間をどううまく使うか、時間配分やバランスを意識すべき、ということですね。

習慣4.読書の習慣をつける

ちまたでもよく言われている読書習慣の重要性を、菊池代表も強調しています。

「本を読むことが好き、楽しいという感覚がある子どもは、やっぱり成績が上がりやすい

本を読むことは、語彙力が身について、考える力につながります。

人間は言葉で考えるので、語彙力が多いほうが賢い脳になります。

この語彙力は、日ごろ自分がどういう言葉に触れているかによって決まってくるんです」

菊池代表は「両親の学歴が高くてボキャブラリーが豊富だと子どもの学力も高い」ともおっしゃいます。これは、2021年に文科省が行った調査において、家に本の多い子どもの方がテストの正答率が高い、という結果がでていることとも通じます。

しかしながら、親の学歴は今さら変えられないし、急に親用の本を大量に買い込むのも現実的ではありません。

菊池代表は、

「いくら両親が高い語彙力を持っていても、日常生活で使われる語彙は限定される。

だから本を通じてたくさんの言葉を身につけることが大事」

と提言します。

筆者の息子も読書好きなほうで、小さなころから分野を限定せず自由に読ませています。

実際、中学受験の国語で出題される長文にも抵抗感が小さかったのは、やはり読書の効用かなと感じています。

小さなころに寝る前に絵本を読んであげていたご家庭は多いはず。

子どもが小学生になっても、寝る前の読書の習慣を続けましょう。

まだ子どもが赤ちゃんや未就学児のご家庭では、ぜひ本を読んであげましょう。

読書についても、「小さい頃から寝る前には本を読んでいる」という状態をキープするか、もしくは、親が家で本を読む姿を見せる」ということで、子どもの読書習慣も作れますよ。

習慣5.五感を使った体験を(自然教室なども有効)

菊池代表は、

「小学校3年生までの小さな子どもにとっては、知識として覚えること以上に、体験を通じて納得する経験がすごく大事」

と提言します。その具体例としては、

「例えばキャンプの場合。物が燃えるとはどういうことか。それを目で見て、五感で感じる。うちわを仰いで空気を送ると火が激しく燃える。ろうそくを消すときも空気をふーっと送るのに、たき火に空気を送ると激しく燃える。この違いは何だろう?と体で感じることが大事。教科書だけではわかりにくい。理解できていないから、ふーっと空気を送ったときにろうそくと薪、どちらが消えるかピンとこない」

ということです。

また、「体験によって、受験にも出題される知識の『種まき』ができるとよい」ともおっしゃっています。

「家族でもっと出かけなきゃ!」「流行のキャンプを、我が家もすべき?」というプレッシャーを感じてしまいそうです。

もちろん親子で体験するのが一番でしょうが、「時間がない、親も経験が浅い」など難しい場合は、代わりに子ども向けのツアーを利用する方法もありますよ。

例えば、

キャンプなど自然体験に特化した「ネイチャーキッズ」、

自然体験以外のロボット作り、ハイパー鬼ごっこなどさまざまな体験プログラムもあわせて提供しているスクールツアーシップのようなところもあります。

上手に活用して、いろいろな体験を子どもにプレゼントするのもいいのではないでしょうか。

続きます。

特別協力:中学受験専門塾「伸学会」代表 菊池洋匡さん

開成中学校・高等学校、慶応義塾大学法学部卒業。東京・自由が丘、目黒、中野で、「自ら伸びる力を育てる」を理念とした少人数制集団・個別指導の中学受験専門塾「伸学会」を運営。海外大学等の最新研究データや自身の15年以上の指導経験から得られる知見に基づいた、子どもの意欲を育てる学習指導に定評。著書多数。科学的視点から「しつけ」や「子育て」を紐解くYouTubeには、中学受験を目指す親以外でもファンが多い。

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