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中受専門塾「伸学会」代表 菊池さんが提言。「頭がよくなるゲーム」とは

子どもとゲームとの付き合い方は、全ママの悩みですよね。

ゲームを許可するなら何歳から?
ルールはどうすればいい?
するとしたら、どんなゲームならOK?
ゲーム禁止にしてお友達の話題に入れなかったら可哀相?

…などなど、いろいろと考えてしまうのではないでしょうか。

そこで今回は、中学受験専門塾「伸学会」の代表、菊池さんが提唱する「子どもの脳にいいゲーム・悪いゲーム」の見分け方をご紹介。
私自身も、子どもの小学校受験も中学校受験も経験していますので、「勉強」と「ゲーム」のバランスは悩み抜いた一人。ママ友や自身の経験とも照らし合わせてご紹介していきます。

小学生以降は切り離せない「ゲームと子どもの関係」。
お悩みのママは、ぜひ参考にしてみてくださいね。

Writer Profile
中1の息子を育てているリケジョママ(理系女子)のLISAです。小学校受験、中学校受験を経験し、子どもの家庭教育の大切さを実感。私の経験が、園児・小学生の子育て中のママの参考になったらうれしいです。

子どもにゲームって正直どうなの? 頭が悪くなると困る!

子育て中のママ、パパの代表的な悩みともいえる、子どもとゲームとのつきあい方。
目が悪くなったり、勉強時間が減ったりとネガティブなイメージもあるものの、一切禁止するというのも現実的ではありません

実際、小学生のいる家庭では、時間を制限する、宿題が終わったらゲームを許可するなど、ルールを守らせてゲームを与えている家がほとんどです。

日ごろ、たくさんの小学生と接して中学受験指導をされていて、ご自身も開成中学高校ご出身、算数オリンピック銀メダル、という経歴のある中学受験専門塾「伸学会」の菊池代表は、

「ゲームには、子どもの能力を引き出すためにとても素晴らしい効果がある」

と提言。
IQを高めたり感情的な豊かさを育んだりと、子どもにいい影響を及ぼしてくれるゲームもあるということなので、効果的に活用して、楽しみながら能力アップができれば最高ですよね。

以下、菊池代表がおすすめする「子どもを賢くしてくれるゲーム」を紹介します。

小学校高学年や中学生、高校生でも十分効果を得られるゲームなので、お子さんが大きくても「うちはもう遅い」と思う必要はありません。
ただやはり、大きくなると「自分がやりたいゲーム」がはっきりしてくるので、親の言うことを聞いてくれる幼児期~小学校低学年のうちに提案したほうがスムーズに取り組んでくれることが多いです。

賢く優しく、計画能力がある子に育つゲームとは?

ゲームで遊んでいるだけで、賢さと優しさ、さらに計画能力まで身についたら言うことなしですね。
その点、菊池代表が「間違いなく良い影響がある」とおすすめするのが、囲碁、将棋、チェスなどのボードゲームです。

確かに知的な印象があるゲームばかりですね。
中でも欧米で盛んなチェスについては、学習効果に関する研究例も豊富です。ポイントを解説します。

●IQに加えて感情的豊かさも育つ!チェスの効果

500人の学生を対象にした調査で、1年間チェスをしたグループはそうでないグループよりも有意にIQが高かったなど、様々な研究結果が出ています。
チェスは日本の将棋と似ていて、各種の駒を交互に動かして相手のキングを追い詰めれば勝ちというゲーム。自分がどう相手を追い込むか、さらに相手はどう駒を動かして攻めてくるか、その攻撃からどう自分のキングを守るか・・・
何手も先を想像する必要があるので、自分の知能が高まるだけでなく、相手の感情や作戦を予想する力も養われます。
「成績はいいけれど人の気持ちが分からない大人」にならないためにも、この点は重要ですよね。
さらに、この先読みする力は計画能力も育ててくれます。少し先のテストに向けて自分で計画を立てられる子どもになってくれたら、親はとっても助かりますよ。

また、海外旅行などに行くとホテルのゲームコーナーにチェスがあったりして、チェスができると外国人のお友達(大人とも)遊べたりします。子どもの世界が広がることにも繋がりますよ。

●将棋や囲碁も、賢さと計画能力を育める!

チェスがこうした能力を高めてくれるのは、脳の前頭前野という部分によい負荷がかかるためと考えられています。同じように負荷を与えることができれば、菊池代表がおっしゃる「誘惑に流されずに自分のやるべきことに取り組める、高い集中力を発揮できる子」が育つ効果が期待できますね。
事実、中国や韓国、日本の研究で、囲碁や将棋についても同様の結果が出ています。

まだお子さんが小さくて、本格的な将棋や囲碁は難しい場合、「どうぶつしょうぎ」「ななろのご」といった簡単バージョンから試してみてはいかがでしょうか。

ちなみに我が家の息子は、保育園児のころに「どうぶつしょうぎ」にハマり、本格バージョンの「大きなどうぶつしょうぎ」も楽しみました。小学生の間、将棋への興味は消えていましたが、中学生になった今はまた、スマホアプリで将棋を楽しんでいます。

●「オセロ」や「オルダ」も、脳を刺激して思考力を伸ばす

誰もが知っていて取り組みやすいおすすめゲームはオセロです。
私の周囲でも、小学校受験のための幼児教室に通うお子さんはオセロが得意なことが多かったです。これも、先を読んで作戦を立てるゲームですね。

ほかにも、ころころした形もかわいらしい立体四目並べ、菊池代表も愛用のイスラエル発祥のオルダゲームなど、楽しく頭を鍛えられるゲームはいろいろありますよ。ぜひチェックしてみて。

こうしたゲームは、「ママよりもパパのほうが熱くなる!」というのも筆者の周りでは「あるある」です。公園遊びは「見ているだけ」というインドア派のパパも、ボードゲームに夢中になってくれたら、子どもはさらに楽しく遊べますね。
パパと子どものコミュニケーションにもなり、ママも安心できて、三方よしです。

オセロなどは1ゲームにかかる時間もそう長くなく、息抜きにはもってこいです。

●能力開発的にイマイチなボードゲームもある!

「同じボードゲームでも、運によって勝ち負けや優劣が決まるものは、効果が下がるかもしれません」

と菊池代表。
例えば、人生ゲームや麻雀のようなものです。

「考える力によって勝負が決まるもの、つまりがんばって先を読むと勝ちやすくなるようなゲームこそ、IQや感情的豊かさ、計画能力を高めてくれる」

と分析します。

とはいえ、運の要素の強いゲームも、家族のコミュニケーションとして楽しむ分にはもちろんOK。
対戦相手が必要なので一人でのめり込みすぎる心配がない点もいいです。

やっぱり子どもはテレビゲームをやりたがる! 脳への影響は?

「頭がよくなるゲーム」と聞いて興味を持ったものの、「なあんだ、ボードゲームのことか」と思った方もいらっしゃるのでは。

今どきの子どもがいつまでもボードゲームで満足してくれるはずもなく、Switchやスマホゲームなど「画面」を見るものをやりたがるのは当然ですよね。
勉強時間が減る恐れに加えて、視力や「ゲーム脳」など、心配が尽きません。

しかし、筆者の友人には、子どものころゲームを一切しなかった反動か、大学受験の大事な時期に親の目を盗んで友人宅でゲームに没頭してしまっていた…、という例も。
流行のゲームはお友達とのコミュニケーションに役立つ側面もありますから、ただ引き離すのではなく節度を持った遊び方ができるようになってほしいものですね。
願わくは、それが能力開発につながるゲームなら言うことなし、です。

そこで、パソコンやSwitch、プレステなどの「いわゆるゲーム」の中でのおすすめを、菊池代表に挙げていただきました。
流行のゲームも、こうした観点をもって上手に選びましょう!

●マリオがIQを高める!空間認識能力が身につくゲーム

IQを高めるという点で菊池代表がOKサインを出すのは、スーパーマリオのように「3D空間を動き回るタイプのゲーム」

「空間認識能力を育てることにつながるので、算数の成績アップにもつながります」

ということです。
興味深いことに、「立体図形や平面図形の成績だけでなく、割合や比などの文章題まで得意にしてくれる」という研究結果も紹介されていますよ。

3D空間に親しむという意味では、「マインクラフト」にも同じ効果が期待できそうです。

なお、筆者の息子は小学校高学年から始めたマインクラフトをきっかけに建築への興味が高まりました。観光地に行くと、特色ある建物の写真を撮ってマイクラで再現を試みています。

「感涙度97%」の感動的名作映画、「ワンダー 君は太陽」でも、主人公の男の子がお友達とケンカした後、マインクラフトのゲーム内で待ち合わせて仲直りする、という場面があります。このシーン、とても好きです。
実生活でも、ゲームを通して友情を育むことってありますからね。

●スパっと決められる子どもに!とっさの判断力が高まるゲーム

一方で、リアルタイムで時間が進行するタイプのゲームは、とっさの判断力を高めてくれます。アクションゲームやシューティングゲームの類ですね。

ノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊博士が博士号を取得したアメリカのロチェスター大学の心理学者による研究でも、アクションゲームが確率論的推論はもちろん、ゲーム以外の単純作業の能力まで向上させることがわかっています。

伸学会の菊池先生は

「人気のゲームでいえば、『フォートナイト』でもこの効果がある」

と提言。

サバイバル・バトルゲームというと眉をひそめる保護者もいますが、スリリングな状況で正しく判断する力はいろいろな面で役に立つのではないでしょうか。

例えば、知らない人に襲われるなどの危険から身を守ることもしやすくなります。さらに、限られた時間で課題をこなすテストでも、「この問題は捨てよう」など、とっさに判断できると有利な場面が多くありますよ。

どんなゲームなの?と気になるママは、まずは「フォートナイト」の本で予習してみてはいかがでしょう。

Kindle Unlimitedなら無料で読めます。

一点、注意したい点は、「フォートナイト」自体は無料で遊べるゲームですが、「エモート」と呼ばれるダンスのような動きや、「スキン」と呼ばれるゲーム内の衣装など、子どもを魅了する課金要素が多い点です。
ゲームを始める際は、必ず親がコントロールできるアカウントを作成すること、課金の条件を決めておくこと(無課金だけ、おこづかいの範囲内、など)、子どもが遊ぶ端末にクレジットカードを登録しないことなど、ゲーム時間だけでなく、課金のルールも明確にしておくことをおすすめしますよ。

●楽しく思考力を高める!謎解き要素のあるゲーム

物事を関連付けて推理する力を養うなら、謎解き系のゲームがいいでしょう。

RPG(ロールプレイングゲーム)は全般にこの要素が含まれています。また、菊池代表ご自身も過去にハマったという「レイトン教授シリーズ」は、まさに謎解きに特化したゲームです。任天堂DSのソフトですが、遊べる環境があるご家庭にはおすすめです。

スマホゲームでも謎解きはたくさんあります。

田舎で夏の思い出を作る「なつものがたり」は、イラストの雰囲気もほんわかしていて優しい気分になります。

スリルも楽しめるミステリータイプのものでは、「The Room: Old Sins」があります。
ホラー要素もあり謎解きも本格的。落ち着いたクラッシック・ゲームで、大人も一緒に楽しめますよ。

のめり込みすぎには注意が必要なスマホゲームですが、自室にもっていかない、宿題が終わってから、1ゲームだけ、などのルールを決めて、上手に付き合いましょう。

引用元:App Store(GLOBAL GEAR, K.K.)
引用元:App Store(Hong Kong Netease Interactive Entertainment Limited)

結論:ゲームであっても、頭を使えば頭はよくなる

結論として、菊池代表は

「ゲームだろうと、頭を使えば頭はよくなる」

とおっしゃっています。

ボードゲームでは賢さや感情的豊かさ、計画能力を高めることができますし、3D空間のゲームで鍛えられる空間認識能力は、デジタルネイティブ世代の子どもたちにとって、これから必須の能力となっていくのかもしれません。
筆者も、知り合いの外科医の先生から、空間認知能力がある先生は手術が上手い、なんて話も聞いたこともあります。
謎解きも子どもの脳を強化し、興味・関心の分野を広げてくれます。

ゲームをしたがる子どもに対して「ゲームは悪いもの」と一律に禁止しても、親子の関係を悪化させるだけ(実感)。
節度を学ぶ訓練として、子どもとよく話し合ってルールを決めて行うことで、悪い影響は最小化することができますよ。

楽しみながら脳を鍛えるものを選ぶことで、娯楽とIQアップの一石二鳥を実現してはいかがでしょう。

特別協力:中学受験専門塾「伸学会」代表 菊池洋匡さん

開成中学校・高等学校、慶応義塾大学法学部卒業。東京・自由が丘、目黒、中野で、「自ら伸びる力を育てる」を理念とした少人数制集団・個別指導の中学受験専門塾「伸学会」を運営。海外大学等の最新研究データや自身の15年以上の指導経験から得られる知見に基づいた、子どもの意欲を育てる学習指導に定評。著書多数。科学的視点から「しつけ」や「子育て」を紐解くYouTubeには、中学受験を目指す親以外でもファンが多い。

菊池代表のYoutubeはこちら

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