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【保育園・幼稚園の選び方】 管理栄養素直伝! 安心&うれしい「給食」の園を見抜く9つのチェックポイント

保育園・幼稚園を選ぶとき、「給食」を気にするママもいるのではないでしょうか。
かくいう私も、その一人。
管理栄養士という職業柄、給食、おやつ、食育の充実度についてはついついチェックの目が光ってしまいます。

幼児期の食事は、とても大切。
体も心も大きく成長する時期、栄養面で重要なのはもちろん、味覚や食習慣もこの時期に形成されますし、楽しく、おいしく、いろいろなものをいただくことが心身の健やかな成長や、元気な毎日のベースとなります。

とあるママアンケート調査でも、「園選びの決め手」として、1位が「家からの距離」、2位が「給食がある」、3位が「園庭や施設」となっていました。
『給食』については、みんなの関心ごとのひとつと言えそうですね。

そこで、本記事では、管理栄養士として実際に園で働いたこともある私と一緒に、『いい保育園・幼稚園の選び方』を給食や食育の面から考えていってみましょう。

「どっちの園がいいかな?」
「この園の保育料はなんで高いの?」

などと思ったときの、確認・判断材料のひとつにしてみてくださいね。

Writer Profile
管理栄養士のYUMIです。マイペースな小学生男子を育てるせっかちママ。どんなに忙しくても、最初の「いただきます」はみんなそろって言うのが食事のこだわり。キャリア15年以上の食の専門職として、ママたちに伝えたい、知っていると役立つ情報を発信していきます!

はじめに:食育とは? 食育の目標「5つの指標」

『食育』という言葉を聞いたことがあるママも多いのではないでしょうか。

食育とは食べる活動を通して心身ともに成長しながら、生涯健康に生活がおくれるよう、食を営む力の基礎を培うための教育のことをいいます。

食を営む力の基礎と培うために、厚生労働省の「保育所における食育に関する指針」では、食育の目標である具体的な子どもの姿について、

① おなかがすくリズムのもてる子ども
② 食べたいもの、好きなものが増える子ども
③ 一緒に食べたい人がいる子ども
④ 食事作りや準備にかかわる子ども
⑤ 食べ物を話題にする子ども

の5つを掲げています。

「食」は子どもの健やかな体と心を育むのにとても大切な生活活動。
幼児期なら、なおさらです。

先の5つの目標を少し意識して生活に取り入れられれば、毎日をニコニコと健やかに過ごすことにつながりますよ。

チェックポイント1.園のサイトで年間行事をチェック

まず手始めに、園の公式サイトで、イベントや年間行事に野菜や芋などの栽培や収穫、クッキングなどの食体験があるかをチェックしてみましょう。

また、園に見学に行った際には、園庭やプランターがあったり、食材や食品パネルなどが展示されていたりすると期待できますね。

特に「クッキング」の体験があれば、実際に食材に触れることによって五感で「食」を感じることができ、先生やお友達を楽しく取り組む協調性、食事を作ってくれる人への感謝の気持ち、食べ物に対する健全な興味、科学的な気付き・発見、感動することによる表現力などが育まれます。

実際に、私の子どもが通っていた園では、春になるとよもぎを摘み、よもぎ団子を作っていました。
団子を丸めたときの触感や色、味など、さまざまな感覚を総動員させる経験は、教育的価値も大きいものです。

「おいしかった」、「楽しかった」という食体験が、食に興味の糸口となり、食の細い子どもや偏食の子どもが大きく成長するきっかけにも。

そうした経験を経て、近所に生えているよもぎをみつけると、「これ、お団子の!」と気付くこともでき、発見力が磨かれ、親子のコミュニケーションも豊かになりました。

それ以降、我が家では、毎年春になるとよもぎを摘んで、一緒によもぎ団子を作っています。
園での楽しい体験から、家でのお手伝いにもつながっていますよ。
(衛生管理は十分行い、洗浄・決められた温度での加熱などをきちんと行います。園でもそのように管理されているはずですよ。よもぎになじみのない場合は春菊でも代用できます)

フレッシュな春の香り、目にも鮮やかなグリーン。
いきいきと五感を総動員させる、春の食育です。

園でのクッキング体験、波及するメリットはとても大きいですよ。

クッキング体験やお手伝いに必須のエプロン。安心の抗菌・抗ウィルス仕様。子どもでも着けやすい三角巾付きが可愛い♪
男の子がよろこんで着てくれる、恐竜柄のエプロン。
電車柄のエプロン。

チェックポイント2.自園調理か、外部からの配達か

給食が提供される園では、園内の調理室で作っているか、外部から配達されてくる給食か、大きく2つに分かれます。

栄養士の立場からいいますと、断然、自園調理の方がメリットは大きいです。

認可保育園の場合は、調理室を設置し、自園調理でなければならない、という決まりがあります。
幼稚園の場合は、調理室の必置義務はなく、努力義務となっています。
保育園は必ず給食が提供され、幼稚園は給食の園とお弁当の園があるのは、このためですね。

「保育所における食事の提供ガイドライン」(厚生労働省)のデータによりますと、認可園以外も含め、多くの保育所が「自園調理」によって食事を提供しています。
このことから、それだけ自園調理の必要性が高いことが伺えます。

自園調理のメリットは、なんといってもできたての給食が食べられること。

そして、食育という意味においても、子どもが栄養士や調理員が食事を作る場面を見たり、食材を切る音、調理のにおいなどを感じたりする機会があることです。

私が栄養士として働いていた園では、自園調理で、登園してきた子どもたちが保育室から調理室に顔をよく覗かせていた姿を覚えています。
食材や食事作りに興味をもち、作っている人への感謝の気持ちを育てることは、食育指針の目標の一つです。

チェックポイント3.自園調理でも違う、栄養士・調理員の体制

ひとくちに自園調理といっても、その栄養士・調理員の体制は、実はさまざま。
あまり語られない、「自園調理」の場合のさらなるチェックポイントをお伝えします。

自園調理でも、公立と私立の違い、また、個別の幼稚園によって、栄養士や調理員の体制が異なります。

公立の園の場合は、各自治体から栄養士や調理員が配属されて、一斉献立を各園で調理することが多いでしょう。

一斉献立のメリットは、各園に配属されている栄養士の献立作成の業務が減るため、その分他の業務の充実が期待できること(食育活動や、特別な食事の対応など)が挙げられます。

デメリットは、その園の園児の希望がメニュー等に反映されづらい、献立に園の個性が出せない、などが挙げられます。
とはいえ、行事食なども取り入れられていることがほとんど。まず安心してよいと思います。

他方、私立園の場合は、園が栄養士や調理員を直接雇うか、民間の給食会社などに調理員を外部委託するか、などいろいろなパターンがあります。

直接雇用であれば、園の方針のもとで栄養士や調理員の方々が働きますから、園と調理員との協働がしやすく、給食やおやつの献立、日々の食育活動などについて子どもたちや保護者のリクエストに応えることがしやすいでしょう。

そうすれば、バラエティ豊富で子どもよろこぶようなメニューが提供されたり、お残しの多かったメニューについては再考がなされたり、より充実した園での食生活・食育が望める可能性が高いです。
この点は大きな魅力です。

もし、希望の園の「保育料が高いな」などと気になる場合、こうした目に見えない部分が充実しているのかもしれませんので、確認してみるといろいろ納得のいくことがあるかもしれませんね

チェックポイント4.園に所属する栄養士がいるかどうか

一方、外部委託の場合の注意点としては、園側が給食についての意見や要望が伝えられる体制であるかです。

私自身、これまで複数の給食委託会社と仕事をしてきましたが、園からの要望が伝えられなければ、改善に至りません。
園の要望や子どもの様子が反映された献立である方が、もちろんより豊かな食生活・食育が期待できます。
もし、「給食が外部委託」なのであれば、園の要望が伝えられるようなコミュニケーションが取れているのか、というあたりを確認するとよいと思います。

実際に調理を行う調理師が外部委託であっても、栄養士だけでも園の直接雇用であれば、子どもたちの様子が反映された献立内容になりやすいと思いますよ。

チェックポイント5.給食調理員の人数は何人か

園の給食業務は、アレルギーや離乳食(保育園の場合)などの子どもの発達に合わせた食事作り、午後のおやつ作り、徹底した衛生管理など、かなりハードな業務です。
そのため、調理員の数は給食の質に影響します。

保育園の場合、児童福祉法によると、「調理員として2人以上の常勤をおくこと。(45人以下の場合は1人、定員151人以上の場合は3人)」となっています。

保育園でも、幼稚園の場合でも、その基準より手厚い人員が確保していれば、より好ましい体制といえます。

説明会やホームページなどで、園児の数と調理員の数を確認して、その園の定員の合計数と比べてみましょう。

チェックポイント6.「給食センター」の場合のメリットとデメリット

「給食センター」とは、園内で調理をせず、施設外で調理をして、それぞれの園に運搬する調理施設です。セントラルキッチンともいいます。

保育園においては「保育所における給与栄養目標量」に基づいて、また、幼稚園においては「学校給食摂取基準」に基づいて、献立が作成され、給食が提供されていなければなりません。
そのため、自園調理でも給食センターでも、栄養基準に対応した安心できる食事が提供されていることに変わりはありません。

むしろ、複数の園に提供している大きな学校給食センターなら、管理栄養士や食品衛生責任者など、小規模の園には配置されづらい職員がいることもあり、衛生管理や食物アレルギー対応などがより徹底されやすい、という利点も。

食物アレルギーがある場合などは、学校給食センターで徹底した管理のもとで調理された給食が配膳されるのは、ヒューマンエラーが起こりづらく、安心材料のひとつと言えるでしょう。

また、学校給食センターから配布される献立表にはしっかりとした「食育だより」が掲載されていることが多く、保護者も幼児期の食について気軽に学ぶことができる点も良い点です。
多くの場合、この献立表でひと月の献立が前月末などに把握できますから、家での食事の計画も前もって立てやすく、忙しいママにとってはその点もメリットと言えるでしょう。

デメリットとしては、自園調理ではないため、食事を作っている場面がみられないこと、できたての給食が食べられないことが挙げられます。
でも、家から持参のお弁当であってもそれは同じですから、大きなデメリットととらえなくていいのかもしれませんね。

楽しく美味しくいただくことが大切。
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チェックポイント7.理想的な献立とは? 栄養士的目線の3つの観点

前述の通り、公立保育園や給食センターにおいては一斉献立となっていることが多いですが、私立園では使用する食材や献立はさまざまである印象です。

一斉献立であっても、園独自の献立であっても、以下のような献立であればいいな、という管理栄養士目線の3つの観点をご紹介します。
実際に私がついつい我が子のために確認してしまうのも、こんなポイントです。

1.行事食や郷土食がある?

行事食や郷土食は、季節や土地の文化を知るきっかけとなります。食育においても良いですね。
私の経験でも、行事食や特別献立のときはお残しが少ないです。
おうちでも、特別な日にはちょっと食事内容に工夫をすると、子どももよく食べてくれるかもしれませんよ。

2.季節の食材が使われている?

お友達と一緒に食べる園での食事は、子どもにとっての影響力も大。その子の食生活にとって「普通のこと」としてインプットされます。
最近、果物を食べる子どもが減っているという話を聞きますが、園の給食で旬の果物や野菜が使われていれば、果物や野菜を食べるのはその子にとって「普通」のことになります。
おいしい旬の食材が使われていることで、好ましい食習慣に繋がることが期待できます。

3.同じメニュー/同じ食材が多くない?

幼児期は、いろいろな食材を、いろいろな調理法で食べて、味覚を育てたいもの。
献立を作成する栄養士の経験によっては、そのバラエティがいまひとつである場合も。
(私も新人の頃はよく、「また、このメニュー?」「また、この食材?」と先輩栄養士に注意されたものです…)

繰り返し同じメニューがでてくるのが目立つようなら要注意かな?と思います。
気になった場合は、遠慮せず園に質問したり、要望を伝えてみたりしてましょう。

チェックポイント8.冷凍野菜については、どう考える?

冷凍野菜は、調理工程を省ける、衛生的であり食中毒などのリスクを減らせる、というメリットがあります。
そのため、給食であってもおうちの食事であっても、合理的に賢く取り入れていくぶんには問題ないと思っています。

給食管理を15年以上してきた私の経験上、例えば、汁物や副菜の一部、おやつには合理的な冷凍野菜が適度に使用されていても、メインのメニューには旬の生の食材を使うなど、そのように使い分けられていればまず良いかな、と思います。

しかしながら、生の新鮮な野菜の本来の味や香り、食感など味わうことは、栄養面でも食育面でも大切です。
もし園の給食に冷凍野菜が多いかな、という場合は、ぜひおうちで生の野菜が使えるといいですね。

チェックポイント9.低年齢入園・アレルギー持ちの場合は、栄養士さんを味方に付けて

保育園でも、幼稚園でも、給食の献立には栄養士の管理が必要ですが、園に栄養士の配置義務はありません。
そのため、特に幼稚園など、お弁当を持参する園では栄養士が配置されていないことのほうが多いのではないでしょうか。

しかし、園に栄養士が配置されていると、メリットがたくさんあります。
特に、低年齢での入園、子どもがアレルギーを持っている場合、発達や食について懸念がある場合などは、ぜひ園の栄養士さんを味方に付けてください。

私自身の経験談でいうと、私の子どもは0歳から保育園にお世話になりましたので、離乳食が必要でした。
園の栄養士さんと面談し、園の献立表を1歳未満でも食べられるように調理方法や食材を替えるなどの対応をしていただきました。

離乳食以外にも、食物アレルギー、発達に障がいがあるなど、特別な配慮が必要な場合、さまざまなことを相談することが可能です。

そのような場合、栄養士が配置されている園を選んで、いろいろと力になってもらうといいと思いますよ。

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チェックポイント10.「これは残念…」。避けたい園、3つの観点

管理栄養士ママ目線からいって、こんな感じだったら残念だな…避けたいかも…という観点もあわせて紹介しておきますね。

1.自園調理なのに、給食に園児の様子が考慮されていない

日ごろ子どもを見てくださっている保育者や園の意向が、給食に反映される体制であってほしいです。お残しが多いのにメニューや量が改善されないなどは、食育面でも環境面でもよくないですよね。

2.献立内容が不十分

栄養士が作成した献立ではなかったり、冷凍食品があまりにも多く使われていたり、同じメニューばかりだったりするのは、ちょっと不安&残念。行事食や郷土食なども取り入れていてほしいです。

3.食事のマナー指導が厳しすぎる

食事のマナー(残さないで食べることを強要するなど)が厳しい園は、ちょっと避けたいです。
苦手な食材を食べきるまで、午後の時間も一人で食べさせたり、何か別のことで怒られた罰として給食を一人でポツンと食べさせられたり、などという話を聞いたこともあります。
食については、個々の対応が必要ですし、やはり食事の時間は楽しい時間であるべき。
厳しすぎるのも考えものかな、と思います。

子どもに寄り添ってくれる園がいちばんですね。

まとめ:管理栄養士ママの結論。こんな園なら安心です!

管理栄養士目線の、保育園・幼稚園の「食」に関するチェックポイント、いかがだったでしょうか。

ここまで挙げてきたことをまとめると、以下のようになります。

①クッキングや野菜栽培などの食育活動があるか
②給食が自園調理か、施設外調理
③自園調理なら栄養士や調理員は園の直接雇用か、外部委託か
栄養士・調理員の人数をチェック。国の基準より多ければ期待大
⑤献立をチェック。行事・郷土食、旬の食材などの充実度を確認

私も栄養士として何十人もの調理師や調理員と一緒に仕事をしてきましたが、みなさん、食べる人のためを思って食事を作るプロフェッショナルです。

子どもが園でよりよい食生活が送れるよう、ぜひ上記のチェックポイントを確認して、より納得のいく園選びにいかしてくださいね。

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