2.お友達からのいじわる?! 寄り添ってあげるだけでトラブル解決することも
少し学年があがると、「ケンカ」というより「いじわる」されてしまうようなことも起こってきます。他人と関わりながら遊ぶようになる年中児以降などは、このケースが増えていきます。
4~5歳くらいになると、「仲良しグループ」ができてしまって、その輪の中に入ろうとすると「〇〇ちゃん/○○くんはダメ!」なんて言われてしまうことがあります。
このような出来事は、先生から聞くというより、お話が上手にできるようになった子どもの口から直接、詳細を聞くようになってきます。
自分の子が「いじわるされている」なんて知ったら悲しいし、相手の子に抗議のひとつもしたくなってしまうかもしれませんが、そこは落ち着いて。まずは、我が子の話をよく聞いてみましょう。
とはいえ、子どもの話すことですから、すべてが事実とは限りません。
「実際に起こったこと」「されたこと」「言われたこと」、そして我が子が「それに対してどう思ったか」など、いろいろな聞き方をして幅広く情報を集めてみてください。美味しいおやつを食べながらとか、あったかいお風呂に入りながらとか、決して詰問するのではなく、リラックスして落ち着いて聞けたらいいですね。
こうしたお話を親子ですることは、親子のコミュニケーションの面でも、今後小学生になってもっといじわる・いじめが深刻化する年齢になってきたときにも、とても重要になってきます。ぜひ、ネガティブな感情を持ちすぎず、「親子のお話のチャンスのひとつ」ととらえてください。
そして、「どうやら、こういうことがあったのは事実らしい」という概要がわかり、その事態が続くようなら、園の先生に事情を伺ってみましょう。
我が家の体験談としては、娘は4歳児クラスのとき、それまで仲の良かったお友達に、ある日突然
「〇〇ちゃんとは一緒に遊ばない!」
と言われてしょんぼりして帰ってきたことがありました。
何日か続いたので気になって、先生に
「先日、こんなことがあったみたいなのですが、うちの子が何か悪いことをしてしまったのでしょうか?お気づきの点があれば教えてください」
と切り出してみました。
内心は、「うちの子は悪くないはず!」と思っていたとしても、「敵意をもって聞いているわけではありません」ということをアピールした方が、本当のお話が聞けるものです。
すると先生からは、
「〇〇ちゃんは最近、みんなに対して『一緒に遊ばない』って言ってるんです。」
と言われました。
一緒に遊ばないと言いながらも、結局は一緒に遊んでいるようで、その子の口癖みたいになってしまっていたそうです。
理由はさておき、真相が分かってホッとしました。
真相が分からないままだと、子どもにどうフォローしたらいいか迷ってしまうところでしたが、先生に事情を確認したおかげで、娘にも「あまり気にしなくていいんじゃない?」とお話することができました。
4・5歳以上になると、お友達との関わりも複雑になってきて、「したい遊び」もはっきりして来ます。子ども一人ひとりに考えや遊びの計画があるので、我が子がその計画に入っていなかった場合、「入れてあげない!」となる場合もあります。ですが、それは決して「いじわる」ではないのです。
「あんまり気にすることないよ。他の子と楽しく遊んだらいいよ」
「そういうときもあるよね」
としか言えませんが、正直なところ、「そういうとき」は、小学生になっても、中学生になってもある、と思いませんか?
我が家の長男も、5歳の頃に、お友達の「ウルトラマンごっこ」に入れてもらえなくて連日悲しい思いをしていたことがありました。
でも、小学校高学年になった今、保育園のときからそうした「ちょっとしたトラブル」を経験できて、徐々にいろいろなことを学ぶことができ、結果的にはよかったな、と感じることが多々あります。
保育園・幼稚園時代は、先生の目も親の目も届きやすく、トラブルが大きくなることは稀です。ちょっとした対人トラブルなら、目が届かなくなってくる小学校3年生以降に初めて経験するより、「園時代に経験できてラッキー」とさえ思います。
ちょっとしたもめごとは、成長の糧です。4人育ててきて、本当にそう思います。
深呼吸をして、大きな心で受け止めましょう。
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こんな本も参考になりますよ。
子ども(小学生)向けの本なので、子どもに話して聞かせる言葉がわからないときにとても参考になりました。子どもが小学生になったら自分でも読んで欲しい一冊。
「花まる学習会」の高濱正伸さんの著書は、いつもママを勇気づけてくれる! いちばん読みやすい本がこちら。ちょっとしたことでへこたれていられないよね、とポジティブな勇気がわいてきます。
トラブルがあってもなくても、日々の子どもに対する「言葉がけ」が大切。いつもやさしい視点の汐見稔幸先生のあたたかさが心に染み入る、何度も読み返したくなる一冊。